こんにちは、オージーフーズ品質管理の鎌田です。
今回は、弊社が扱っている微生物検査の中から『大腸菌と大腸菌群ってどう違うの?』をテーマにとりあげてみました。
弊社では、「一般生菌数・大腸菌群(又は大腸菌)・黄色ブドウ球菌」をセットで提供させていただいております。
※「大腸菌」の検査では、E.coli糞便系大腸菌群の有無を検査しています。
この3項目は、微生物検査の中でも商品の安全性の指標となることが多いです。
大腸菌群、大腸菌ってどんなイメージ?
皆さんは大腸菌群、大腸菌にどのようなイメージを持たれていますか?
なんとなく食品から検出されてはいけないことは分かるけど・・・
名前も似ているし、そもそも何が違うの? と感じている方に簡単にご説明いたします!!!
↓こちらは、腸内細菌科群を分かりやすくイラストにしたものです。
大腸菌群とは・・・
早速、大腸菌群からご説明していきましょう!
実は、この大腸菌群ですが
植物、野菜、果物、土壌、水、空気中、など自然界に広く存在しているんです。
また、生の食材だけでなく、まな板や台ふきなどの調理器具からも検出されることがあります。
しかし!!!
大腸菌群ですが、適切な加熱(中心温度75℃1分)により確実に死滅します!
よって、大腸菌群検査の結果が良好な場合は、加熱工程、取り扱いが適切であったことが確認できます。
逆もしかりで・・・
加熱済みの食品から検出した場合は、
・不適切な加熱処理
・加熱後の二次汚染等
(使用する機器・設備の洗浄殺菌不足、加熱工程後の製品管理の問題等)
を疑う必要があります。
衛生状態の確認を目的とした検査などでは、大腸菌群が陽性の場合、追加で大腸菌(E.coli糞便系大腸菌群)の検査を実施する必要があります。
食品によっては、原材料由来の大腸菌群が検出される場合もあります。
→焼いたピザの上に生のバジルを載せる、ケーキのトッピングに生の果物を載せる
例②加熱後に摂取する冷凍食品等の原材料
→エビフライやサーモンフライ、カキフライなど
上記にあげたような食品は、大腸菌群が検出されただけで衛生的な扱いが悪いとは判断できません。
⇒さらに安全性を確認する製品に関しては大腸菌(E.coli糞便系大腸菌群)を規格基準としています。
大腸菌(E.coli糞便系大腸菌群)とは・・・
次に、大腸菌(E.coli糞便系大腸菌群)をご説明していきます!
大腸菌(E.coli糞便系大腸菌群)は、腸内環境を悪化させる悪玉菌の代表例としてあげられ、『大腸に存在する菌』のことを言います。
分類としては、大腸菌群の中にE.coli糞便系大腸菌群があり、その中にO157に代表される腸管出血性大腸菌が含まれます。
人や動物の糞便内だけでなく、糞便によって汚染された外部環境にも存在しています。
大腸菌群と比較して人や動物の糞便に存在する確率が高く、自然界で死滅しやすいです。
よって食品中の存在は、直接または間接的に比較的新しい糞便汚染があったことを示すものと考えられています。
→腸内細菌による糞便汚染と判断されるので、未加熱食材から検出することは望ましくないという考え方になります。
まとめ
加熱済みの食品には、大腸菌群の検査を!
未加熱の食品には、大腸菌(E.coli糞便系大腸菌群)の検査を
オススメいたします!!!
大腸菌群と大腸菌の違いの解説は、以上になります。
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今回の更新はオージーフーズ品質管理の鎌田が担当いたしました。
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