食中毒とは。食中毒予防の三原則、食品事業者の注意点を解説

こんにちは。オージーフーズ品質管理部の仲田です。

関東では梅雨に入り、雨で湿度の高い日が続いております。また晴れると夏日になる日も多くなってきました。そんな中、食品で気を付けなければならないのが食中毒です。

コロナ禍の中で、自宅での食事やテイクアウトする機会も増えた今年の夏は、特に気を付けたいところです。

今回の品質管理コラムでは、食中毒菌の基本について、ご説明いたします。

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食中毒とは

食中毒とは「食品に起因する胃腸炎・神経障害などの中毒症の総称」と定義されています。つまり、細菌やウイルス、有害な物質などが含まれた食品を食べて健康被害を起こすことです。

2019年の病因物質別食中毒発生件数は、アニサキス、カンピロバクター、ノロウイルスが上位3位を占めていました。(厚生労働省「食中毒統計資料」より)

これらは発生件数は多いものの、症状としては食中毒の中でも比較的軽度の部類に入ります

件数は少ないもののボツリヌス菌や腸管出血性大腸菌などは症状が重いため、特に発生させないための注意が必要となります。

食中毒予防の三原則

食中毒予防の三原則と言われているものがあります。

食中毒の原因菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」です。

ご存知の方、聞いた事がある方も多いのではないでしょうか。

まず、細菌を食べ物に「つけない」は、手を洗うことや、食品(野菜や肉)によって使用する器具を分けること、保管する際には汚染度が高いものと低いもので場所を分けることなどで予防します。

次に、食べ物に付着した細菌を「増やさない」で大切なのは、低温管理をすることです。細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になりますが、10℃以下では増殖が遅くなり、マイナス15℃以下では増殖しません。

最後に、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」は、しっかりと加熱処理をおこなうことです。食品の特性や包装形態に合わせた、適切な温度で十分な加熱が大切です。調理器具の殺菌もおこないます。

食中毒の原因がウイルスの場合の予防原則

またウイルスの場合は、原因ウイルスを調理場内に「持ち込まない」、食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」、食べ物にウイルスを「つけない」、付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」という4つのことが原則となります。

食品事業者における注意点

①食品工場における管理

大勢の従業員により大量調理をおこなう食品工場では、特に食中毒を起こさないような管理が必要となります。

上に記載した三原則を基本に、現場内の衛生管理(清掃等)、温度管理(品温や冷凍庫等)、従業員の健康管理(日々の体調確認等)・教育(衛生教育等)を実施します。

実施するだけでなくその記録をとり、さらに記録内容に問題が無いかを承認することが必要です。

そして記録は一定期間保管します。安全な商品を提供する目的とともに、万が一に消費者から体調不良のお申し出があった際に会社を守るためにも、製造時の記録保管は大切になってきます。

②テイクアウトや宅配を始める飲食店での管理

すでに店内の客席でメニューを提供する飲食店であっても、新たにテイクアウトや宅配を行う場合は、注意が必要です。

テイクアウトや宅配される食品は、店内で食べられる食品と比べ、作ってからお客様が召し上がるまでの時間が長くなります。

また提供食品や提供方法によっては、別の許可が必要になる場合もあります。

厚生労働省や東京都のホームページにて、注意点などの案内が出ています。参考にして頂き、不明な点などは、最寄りの保健所へ確認をとられてから開始することをお勧めします。

【参考リンク】

厚生労働省ホームページ

東京都ホームページ

以上、簡単ではありますが食中毒についてご説明させて頂きました。
職場やご家庭におかれまして、どうぞお気を付けください。


私たちオージーフーズの品質管理部では、「微生物検査」のサービスを承っております。
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仲田
品質管理歴7年。前職は食肉加工品メーカー。食品表示検定上級、管理栄養士、お肉博士の資格を持っています。好きな食べ物は牛肉です。

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