「食品表示」と「一括表示」とは。わかりやすい表示が必要な理由

食品表示一括表示の特長とは。わかりやすい食品表示が必要な理由について、食品表示のプロが解説いたします。

「食品表示」や「一括表示」と呼ばれるものに違いははあるのか、食品表示が義務づけられている食品とは、「食品表示法」とは、食品表示に関する基本的なことを専門のプロわかりやすく解説する食品表示講座です。

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「食品表示」と「一括表示」とは?違いはあるの?

食品表示一括表示って何が違うの?」という質問をされることもありますが、実はどちらも同じものです。

「食品表示」にも、いろいろな呼び方があります。

裏に書いてあるから「裏書き」、ラベルで貼るから「食品ラベル」、裏にラベルで貼るから「裏貼り」など。

品質管理業務サポートサービスのお客様からも「食品ラベルが間違っていないかチェックして欲しい。」という依頼があったり、「裏書きを作ってくれますか?」という依頼があったりします。

呼び方は違いますが、指しているものはどれも同じ「食品表示」のことです。

主な呼び方

「食品表示」「食品ラベル」「食品表示ラベル」「一括表示」「裏ラベル」「裏貼り」「裏書き」etc.

…などなど、私たち品質管理チームがお客様とお話ししている時に聞いたことがある「食品表示」の呼び方は様々です。

食品表示とは

食品には表示をしなければならない事項が決まっていて、その表示のことを「食品表示」と言います。種類によって表示しなければいけないことは異なりますが、基本の表示事項は下記の6点+栄養成分表示です。

  • 名称
  • 原材料名
  • 内容量
  • 消費期限または賞味期限
  • 保存方法
  • 製造者等の名称及び住所

これらの表示事項を一括して表示することになっているため、「一括表示」とも呼ばれます。

食品のパッケージに四角い枠で囲まれたこのような表示を、皆さんも目にしたことがありませんか?

食品に貼られる一括表示の例

商品のパッケージ裏面にこのような一括表示のシールを貼ることも多いので、「裏ラベル」「裏貼り」「裏書き」なんて呼び方もされる訳です。

義務づけられている食品とは

食品表示が義務づけられているのは、容器包装に入れられた加工食品です。

例えば、スーパーやコンビニエンスストアなどでパッケージに包装されて陳列・販売されているお弁当やお総菜には食品表示が必要です。

店頭に並んでいるお菓子などの加工食品もほとんどが容器包装に入っているので食品表示が義務づけられています。裏に表記があったり、ラベルが貼ってあったりしますよね。

通信販売の食品にも食品表示が必要です。

では、どうして食品表示が必要なのか気になりませんか?

容器包装に入れられた加工食品に食品表示が必要な理由とは

容器包装に入れられた加工食品に食品表示が義務付けられているのは、消費者商品を選ぶ時に必要な情報をその場で誰かに聞くことができないからです。

流通が発達していない時代、食品の購入は対面販売が中心でした。

そのため、近所のお豆腐屋さんや和菓子屋さんで商品を見ながら、店員さんに「どんな原料を使っているのか?」「どんな保管をしていつまでに食べたらいいか?」聞いて、商品を選ぶことができました。

現在でも、対面販売でお客様の注文に応じてお弁当やお惣菜をその場で容器に詰めて販売している場合は表示義務がありません。これは、消費者が何か質問があれば対面の販売員に聞くことができるからです。

ところが、流通や包装技術が発達した現代では、全国の食品製造施設で作られた食品が包装された状態で全国に流通・販売されています。

当然、スーパーやコンビニエンスストアの店員さんは店頭で販売している商品がどのような原材料を使っていて、いつまでの賞味期限なのか、どう保管するのが良いのか、商品の詳細を知りません。

つまり、消費者が商品を選ぶ時に必要な情報を教えてくれるのが食品表示というわけです。

消費者のためにあるものなんですね。

食品の表示は、消費者食品を購入するとき、正しく内容を理解し、選択するうえでの重要な情報源となります。だから、正しく表示をすることが必要なのです!

特に、食物アレルギー疾患を持っている人々にとって、食品表示のアレルギーに関する情報は大変重要なものです。

食品表示で気にされる方も多い「アレルギー表示」について詳しく、わかりやすく解説いたします。表示しなければいけない品目のこと、発生しやすい問題のこと、品質管理スタッフが解説いたします。商品の回収等に繋がる事もありますので、記入漏れや混入等にはお気を付けください。

また、消費者にとってわかりやすい表示であることも重要です。そのために、食品関連法規で表示のルールが決まっているのです。

2015年に施行された「食品表示法」とは

これまで、食品の表示について一般的なルールを定めていた法律は、食品衛生法、JAS法及び健康増進法の3つでしたが、2015年に食品表示法が施行され、表示のルールが大きく変わりました(2020年3月末で猶予期間は終了しています)。

栄養成分表示が義務化された他、アレルギーや添加物の表示方法が変更になるなど、ほとんどの加工食品で表示の変更が必要となります。

一括表示の新表示切り替えについてご紹介。食品表示法が施行され、新たな食品表示基準では栄養成分表示が義務化されました。栄養成分表示の項目名、食塩相当量、最小表示の値、栄養強調表示の基準、値の求め方等の新ルールをわかりやすく解説します。経過措置期間もご注意ください。

食品表示法による新表示の注意点については、品質管理部メールマガジンのバックナンバーも参考にしてみてください。(無料で購読できます)

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食品表示を作成する時には「なぜ食品表示が必要なのか?」を考えてみて、食品関連法規に則った、消費者にとってわかりやすく、正しい表示を作成できるようにしましょう。

食品表示に関する専門用語辞典

食品表示の基本の表示事項とされている6つの項目について、それぞれの用語についてより詳しく解説している品質管理用語辞典もございます。ぜひご参照ください。

食品品質管理・品質保証の専門用語「名称」について解説します。わかりやすい用語辞典です。名称とは、一般用加工食品の食品表示基準別表第四に該当する食品で、同表中欄に名称の規定がある場合は同表下欄に従って表示します。表示例を交えて解説いたします。
食品品質管理・品質保証の専門用語「原材料名」について解説します。わかりやすい用語辞典です。原材料名とは、全原材料の中で、重量の割合の高いものから順に、最も一般的な名称をもって表示します。表示例を交えて、複合原材料の表示についても丁寧に解説します。
食品品質管理・品質保証の専門用語「内容量」について解説します。わかりやすい用語辞典です。内容量とは、商品を容器包装に入れて販売する場合は、計量法と食品表示基準に基づき、内容量を表示をする必要があります。内容量の表示方法やルールを表示例を交えて詳しく解説します。
食品品質管理・品質保証の専門用語「消費期限」または「賞味期限」について解説します。食品品質管理のプロが解説するわかりやすい用語辞典です。「消費期限」または「賞味期限」の違いについて、それぞれの表示例、表示を省略できる食品について等くわしく解説いたします。
食品品質管理・品質保証の専門用語「保存方法」について解説します。わかりやすい用語辞典です。保存方法とは、食品衛生法で保存方法が定められている食品は基準を満たした方法を記載する必要があります。保存方法の表示例を交えて詳しく解説します。
食品品質管理・品質保証の専門用語「製造所の所在地(氏名又は名称)」について解説します。わかりやすい用語辞典です。製造所の所在地(氏名又は名称)とは最終的に衛生状態を変化させる製造又は加工を行った製造所の所在地及び製造者や加工所の所在地及び加工者等を表示します。

あとがき

食品表示を作成していると、わからないことや不安な点がたくさん出てくると思います。そんな時は、私たちオージーフーズの品質管理チームにお任せください。

食品表示診断士の資格者がしっかりサポートとチェックあるいは作成いたします。

食品表示に関してのお困りごとはどうぞお気軽にお問合せください。

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また、詳しくは、品質管理業務サポートサービスの「食品表示チェック」のページ「食品表示案の作成」のページもご覧くださいませ。

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