パン類の定義・表示について

こんにちは、オージーフーズ品質管理の鎌田です。

昨今、生食パンや高級食パンブーム、写真映えするおしゃれなパン屋さんなど、日々の食事に身近なパンが、よりフューチャーされていますね。

今回は、パン類の定義、表示についてご説明いたします。

1 1.　パン類の定義
2 2.　表示のポイント
3 3.　包装食パンのルール（公正競争規約より）　※一部抜粋
4 4.　包装食パンの強調表示（公正競争規約より）
5 5.　包装食パンの禁止表示について（公正競争規約より）
6 6.　まとめ

1.　パン類の定義

パン類の定義については、｢食品表示基準｣において以下のように定められています。

パン類

①　主原料を「小麦粉又は小麦粉に穀粉類を加えたもの」とし、これにイーストを加えたもの又はイーストを加えたものに水、食塩、ぶどう等の果実、野菜、卵及びその加工品、糖類、食用油脂、乳及び乳製品等を加えたものを練り合わせ、発酵させたパン生地を焼いたもので、水分が10％以上のもの

②　あん、クリーム、ジャム類、食用油脂等を「パン生地で包み込む」、「パン生地で折り込む」、「パン生地の上部に乗せる」のどれかを行った後に焼いたものであり、水分が10％以上のもの

③　①にあん、ケーキ類、ジャム類、チョコレート、ナッツ、砂糖類、フラワーペースト類、マーガリン類、食用油脂等をクリーム状に加工したものを詰める、又は、挟み込む、又は、塗布したもの

食パン

パン類の①又は②のうち、パン生地を食パン型（直方体又は円柱状の焼型）に入れて焼いたもの

包装食パン（公正競争規約より）

食パン（パン類の①に限る）のうち、製造所で放冷又は冷却後包装し、販売のために小売店に出荷される食パンのこと

菓子パン

パン類の②（食パンを除く）及び、パン類の③をいう

その他のパン

パン類の①をいう（食パンは除く）

2.　表示のポイント

食品表示基準の用語の定義に基づき、下記のように表示します。

名称

・直方体又は円筒状の焼型に入れて焼き上げたパンは「食パン」と表示します。

・菓子パンは「菓子パン」と表示します。

・その他のパンは「パン」と表示します。

・その他のパンのうち、パン生地を圧延し、切断、成形して焼いたパンは「カットパン」と表示できます。

※名称によく記載されている「総菜パン」には、特に定義等はございません。

原材料名

使用した原材料を、原材料に占める重量の割合の高いものから順に、その最も一般的な名称で表示します。

※例外で下記のような表示が可能です。

・砂糖その他の砂糖類は、「砂糖類」又は「糖類」

・シナモンその他の香辛料は、「香辛料」

内容量

・パン類は、内容数量（個数・枚数）を表示します。

・包装食パン（製造所で包装し小売店に出荷されるパン）は、内容数量を枚数で表示します。

・1個のものは、省略が可能です。

・カットパンについては、内容数量（個数・枚数）もしくは、内容重量（グラム又はキログラム）で表示することができます。

3.　包装食パンのルール（公正競争規約より）　※一部抜粋

包装食パンの保証内容重量の表示

保証内容重量の表示を、商品名と同一視野に入る場所又は別記様式欄の枠外で別記様式欄と同一視野に入る場所に、次のように表示します。
※保証内容重量とは、包装食パン１個の正味重量を保証することを意味しています。食パンは製品の特性から、どうしても重量にばらつきが出てしまうため、最低重量を保証内容重量として保証しているのです。

・保証内容重量の表示には、「1斤は340グラム以上です。」と併記します。

・1個の重量が340グラム以上のものについては、1斤と表示します。
※ただし1斤を340グラムとして換算した重量を、斤を単位として表示することもできます。

・1個の重量が340グラム未満のものについては、１斤を340グラムとして換算した重量を、斤を単位として表示します。　

例①　510グラム以上の場合･･･「1.5斤」

例②　340グラム以上の場合･･･「1斤」　　

例③　170グラム以上の場合･･･「半斤」