乳製品の食品表示を徹底解説。乳等命令とは。生クリームとは。

乳製品の食品表示

乳製品の表示について食品表示のプロが解説いたします。

加工食品の原材料として使用している「乳製品」の原材料名表示でよくある間違いとご注意頂きたいポイントとは。乳等命令(乳等省令)とは。「〇〇ホイップ」と「生クリーム」の違いとは。

乳製品の食品表示に関する要点をわかりやすくまとめました。

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「乳等命令」とは

「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等命令)」とは、食品衛生法に基づき、牛乳・乳製品やこれらを主要な原料とする食品について、その成分規格や表示の要領、容器包装の規格、製造方法の基準などについて定めたものです。

※2024年4月1日より、食品衛生基準行政に関わる権限が厚生労働省から消費者庁に移管となり、それに伴い「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)」の題名が、「乳及び乳製品の成分規格等に関する命令(乳等命令)」に改められました

牛乳、低脂肪牛乳、加工乳などの他に、ナチュラルチーズやプロセスチーズ、バター、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの分類も、この乳等命令の規定による食品です。

「生クリーム」とは ~乳製品の代表例~

「生クリーム」というと、皆様はどういったものを思い浮かべますか?

実際にスーパー等で「生クリーム」が置かれている売り場には、2~3種類の商品が置かれていることが多いと思います。これらの違いは何でしょうか。

乳等命令における「クリーム」とは、「生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したもの」と定義されており、成分規格として、その乳脂肪分は18%以上と規定されています。

つまり、乳以外の原材料が含まれることはありません。

生クリームとそうでないものの違い

スーパーで売られている商品のうち、よく見ると「生クリーム」と記載されているものと、「○○ホイップ」や「○○フレッシュ」等と記載されているものあります。

「○○ホイップ」等の商品には、植物性油脂を含んでいたり、乳化剤などの添加物が使用されていたりする場合があります。その場合は乳等命令における「クリーム」には該当せず、その名称は「乳等を主要原料とする食品」になります。

一般的な日常会話の中では、どちらも「生クリーム」と呼んでいる方が多いと思います。

ただし、それぞれの製品はその中身から「クリーム」に該当するものと、「乳又は乳製品を主要原料とする食品(乳等を主要原料とする食品)」に該当するものに分かれます。

これらを原材料として仕入れて使用する場合は、どちらに該当するのかを確認したうえで、原材料名の表示を作成する必要があります。

植物性油脂や添加物が含まれるものを、「生クリーム」等と表示することはできません。

この他にも同様に、「加糖練乳」と呼べるものに使用できる添加物が定まっている(それ以外の添加物を含むものは「加糖練乳」とは呼べない)など、乳等省令ではさまざまな乳製品について定義や規格が定められています。

「乳」関係の表示を作成する際には一度、乳等命令を確認することをお勧めします。

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食品表示で気にされる方も多い「アレルギー表示」について詳しく、わかりやすく解説いたします。表示しなければいけない品目のこと、発生しやすい問題のこと、品質管理スタッフが解説いたします。商品の回収等に繋がる事もありますので、記入漏れや混入等にはお気を付けください。

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あとがき

以上、乳等命令にまつわる乳製品の表示の注意点でした。

原材料として使用される際の表示の作成時には、今一度ご確認くださいませ。

弊社では、食品表示チェック、表示案の作成のご依頼を承っています。表示関係で何かお困り事をお持ちでしたら、是非食品表示チェック」「食品表示案の作成のサービスをぜひ一度お試しくださいませ。

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今回の更新は品質管理部の仲田が担当いたしました。

関東では梅雨に入ってじめじめとした季節になりましたが、沖縄ではすでに梅雨明けしたようですね。今年の夏は今までと少し違ったものになりそうですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

季節の変わり目は体調を崩しやすいので、暖かくしてお過ごしくださいませ。

オージーフーズ品質管理部メールマガジン2020.6.25発行号

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仲田
品質管理歴7年。前職は食肉加工品メーカー。食品表示検定上級、管理栄養士、お肉博士の資格を持っています。好きな食べ物は牛肉です。

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