ABC分析とは
ABC分析とは、在庫管理をする上で原材料や製品などの管理に使われる分析方法です。
経営の負担となる過剰な在庫を削減し、適切な在庫管理を保持するためにも必要な分析であると言えます。物流分野だけでなく、マーケティングなど様々な分野で活用されます。
ABC分析は簡単に言うと各項目を重要度別に三段階に分けて考える分析方法です。
※ABCの三段階を用いる分析だから「ABC分析」というわけですね!
別名
ABC分析は別名「重点分析」「パレート分析」とも呼ばれます。
考え方や意味することはほぼ同意で、いずれも対象の重要度を段階分けして見える化し、管理の効率を良くするための分析方法であると言えます。
ABC分析の考え方のわかりやすい例
例として、販売個数を重要視してみましょう。
- Aグループは月間で3000個売れる商品です。
- Bグループは2000個売れる商品。
- Cグループは1000個売れる商品。
…と言う風に、ABCの三段階でグループ分けをします。
そして、月間の販売個数の多いAグループを重要視し、在庫や発注数を増やしたり、宣伝広告に力を入れることによりさらに売り上げが伸びるであろうという考え方です。
そして、中間のBグループは現状維持、または、在庫がなくなり次第発注することにしたり、対策次第ではこれから売り上げが伸びていくという見方が出来ます。
あまり期待できないCグループは取り扱いの中止も検討するといった対策がとれるようになります。
お店の売り上げを分析し、対策を講じることはとても重要な作業の一つです。
経営者の方はABC分析などを使い現状の確認と利益の出ていないグループの処理、対策を考えてみてください。
※しかし、この分析による結果が全てではないので注意が必要です。あくまでこのような分析方法もあるんだなぁということを知識として知っておきましょう。
今回の例としては重要度の指標として「販売個数」を用いましたが、重要とする要素を「売上金額」にしたり、「粗利金額」にしたりするとまた違った見方が出来るかと思います。
ABC分析に近い考え方「パレートの法則」
ABC分析は別名「パレート分析」と呼ばれることもあるように、とても近い考え方として「パレートの法則」が存在します。パレートの法則とは、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレート氏(1848年7月15日~1923
「2:8の法則」とも言われ、簡単に言うと「全体のある約2割の項目が全体のある数値の8割を占める」という考え方です。もっとわかりやすく言うと、例えば「全顧客のうちの上位20%の超お得意様が売り上げ額の80%を占める」という法則です。
そうなると、ABC分析のようにその20%の超お得意様であるAグループに対してより集中的に購買に繋がるサービスを提供できれば全体の売り上げを上げることができるという考え方になります。
ちなみに、「ばらつきの法則」とも呼ばれています。