共同配達とは
共同配達とは、荷主と運送業者が集荷や配達を共同で行うことを言います。
別名「共配」「共同物流」「共同輸送」と言われる場合もあります。ちなみに、英語で書くと「joint delivery」となります。
この共同配達は大きく2つの方法「荷主共同配達」「輸送業者共同配達」に分けることが出来ます。
荷主共同配達とは
まず一つめの共同配達が荷主共同配達と言われているものです。
荷主共同配達とは、異なった荷主達が共同し、一つの輸送業者に配達業務を委託してお届けする方法です。
例えば、同業種の会社が集まって同じような特長を持った荷物をまとめて集荷して輸送できれば、輸送業者側も一度に進める事ができてお互いにメリットが出来そうですね。冷凍食品や、とくに特定の配送方法での取り扱いが必要なデリケートな商品など。
輸送業者間共同配達とは
また、もう一つの共同配達が輸送業者間共同配達です。
輸送業者間共同配達とは、複数の配達業者が、配達地域により互いに利用しあう方法です。
例えば、百貨店やショッピングモールなどお届け先が密集している地域で複数の配送業者が、地域ごとにお届け先を分担したり、お互いの輸送サービスを利用して、協力してより多くの荷物を効率的に配達する仕組みなどが挙げられます。
共同配達のメリット
共同配達を活用することで得られるメリットは多く、まずコストの大幅な削減が見込めます。人件費や車両の維持費、燃料代なども他社とシェアすることが出来るからです。
近年、配達ドライバーさんの人手不足の問題も深刻化しているため、よりスムーズにまとめて荷物をお届けできる共同配達が求められています。
また、配送時間の効率化も見込めますね。従来の方法ではどうしても中継地が必要となってきたり、配達先が多くなってしまい効率が悪くなってしまいがちでした。しかし、共同配達を導入することによりこれらのロスがなくすことができます。
そして、同一ルートへの配達を一元化することで、小ロットで取引したくてもできなかった卸業者などとの販売機会が生まれます。
共同配達のデメリット
共同配達のデメリットを挙げるとすれば、時間の厳守が難しくなることが考えられます。これは他の会社の納品時間と重なってしまうことがよくあるためです。
また、輸送中の商品破損の際の責任問題もありますね。どの段階で破損したかを徹底的に調査しないと責任の所在があいまいになってしまいます。
そして、複数の荷主たちをとりまとめての契約となるため、急な変更や突発案件にすぐ対応というわけにはいきません。
ますます柔軟な対応が求められる物流業界において、皆が満足する共同配達を実現するのはなかなか難しいかもしれません。ですが、確かにメリットもありますので、上手く活用したいですね!