残荷とは
「残荷(ざんか)」とは、配達すべき荷物が正しく配達されない物流事故により、不明品、商品が現場、倉庫に残っている状態をいいます。
残荷には、2つのパターンがあります。
- 当日に出荷すべき商品を輸送業者に引き渡すことができておらず、倉庫に残っている状態。
- 当日出荷すべき商品を輸送業者側が倉庫に商品を置いたままにしてしまう状態。
残荷の起こる原因
残荷の起こる原因は物流現場が人の手作業で行われ、出荷されることにあります。
繁忙期などの荷物が大量に納品され、現場が商品や荷物で溢れている状態や荷物の整理整頓が成されていない状況に起こりがちです。また、配送物が多くなりすぎて、トラックに載せきれずに積み残しが発生することは、年末年始などの出荷量の多くなる繁忙期に起こりやすい事故です。
残荷は入出荷の予定と保管の管理が疎かになった事や思い込みで処理を行った為に起きた見落としや確認漏れ等の人為的ミスといえます。
荷物の先に購入をしたお客様、お取引先様、依頼を受けている荷主のお取引先様がいるという事を忘れてはいけません。
残荷を未然に防ぐには
日頃から残荷を防ぐための取り組みとして、
- 日出荷する荷物の引き渡し時間と場所を決める
- 出荷荷物に日付と台数の看板を設置する
- 現場の作業スペース、倉庫(作業台周囲、冷蔵、冷凍庫含む)最終出荷前に目視確認する
- 上記を思い込みで行わず、チェック表を用いて確認する
- 表示と庫内の整理整頓に努める
上記を行う事で積み漏れ、出荷漏れを防ぎ残荷を未然に防ぐ事が出来ます。
また、チェックする体制もチェック表のみならず作業スペースの指差し確認と作業担当者毎に声を掛ける事で更にその精度を上げる事が出来ます。
物流のシステム化と両立
物流事業が自動化や電子化が進む中でも、まだまだ人の手によって作業される現場が多数を占めるのが現状です。普段からの整理整頓と物流現場に出荷物が残っていないか作業終了後に確認するかをチェックする「残価チェック」の取り組みを習慣として継続する事が不可欠になります。
また、トラブルが起きた際は勿論、ヒヤリ、ハットする事象が起きた時に作業方法を改修していく事が重要です。