低温倉庫(定温倉庫)とは
「低温倉庫」とは、定温倉庫とも呼ばれて、温度や湿度を一定に保たれている倉庫のことをいいます。低温倉庫は生鮮食品などを輸送するコールドチェーン(商品を低温で物流することで鮮度を維持する方法)においては、欠かすことのできない倉庫です。一般的には、温度が10℃〜20℃の間で調整されている倉庫が多く、年間を通じて一定の温度に保つことで、温度変化に弱い商品を適切に管理することができます。外気の庫内への侵入を防ぐため出入口には、防熱扉、エアカーテンなどが使われています。倉庫業法施行規則においては、10度以下に保管される冷蔵倉庫を除いた倉庫を定温倉庫と呼んでいます。
低温倉庫(定温倉庫)で扱う商品
定温(定温)倉庫は、温度変化による風味や味の変化を避けるべき食品、主に食品やワイン・味噌などの調味料の長期保管に使われることが多く、品質維持やカビの発生を抑える効果があります。他の商品としては、温度変化によって結露が起こるとよくない精密機器、高温や低温に弱い薬品・化粧品なども低温倉庫の保管に適しています。低温の中でも、常温・冷蔵(チルド)・冷凍(フローズン)の区分で分けられ、これらを総称して「3温度帯」と呼び、商品の特性に合わせてさらに細かい区分で使い分けられています。
低温倉庫のメリット・デメリット
低温倉庫を使用することによるメリットとしては、農産物や水産物のように、長期間を鮮度を保つことが難しい商品の品質を向上させることができ、価格を安定させることができます。また、廃棄ロスを減らすことができると同時に無駄なコストの削減にもつながります。
デメリットとしては、コスト面で通常の倉庫よりも設備環境や人件費の費用がかさんでしまうことがあげられます。