目次
リードタイムとは
リードタイムとは、発注から納品までに必要とされる時間のことです。
例えば、発注から納品まで一週間かかる商品であれば、「リードタイムは一週間」ということになります。生産、物流、開発の業界で使われている言葉です。また、リードタイムは売り手側と買い手側で異なる意味を持つ用語という点もポイントです。
リードタイムの別名
リードタイムは別名「手配番数」「先行日数」と言われる場合もあります。ちなみに、略して「手番」と言われることも。
リードタイムの種類
リードタイムと一言で言っても、様々な種類があります。
まず、売り手側にとってのリードタイムの種類は、下記のようなものがあります。
開発リードタイム
製品開発の企画立案から開発に着手するまでの時間のことを指します。
製品の開発には市場調査や競合との差別化に時間を要します。市場の変化やトレンド、顧客のニーズを掴んでおくことでリードタイムの短縮が可能です。最小限の機能で開発を進めれば製品のリリースまでを素早く行えます。
調達リードタイム
商品の生産に必要な材料や部品を発注してから納品までにかかる合計時間のことを指します。
調達には部品の選定や交渉、調達先の決定も行うため場合によっては長期間かかることもあります。物によっては発注する材料を作ることから調達が始まるケースも少なく、より長い日数が必要です。調達リードタイムを短縮することが、全体のリードタイムの短縮に繋がります。
生産リードタイム
原材料から製造工程・検査などを経て、製品を出荷するまでの合計時間を言います。
生産リードタイムは各工程での作業時間だけでなく、工程間の待ち時間も含みます。
ですが、受注が確定してからの段取り・開発設計・原材料や部品の調達のような、生産をはじめるまでの工程は含まれません。
生産リードタイムを短縮するには、各工程を効率良くこなす事が重要です。効率の良い作業を行えているかどうかの判断は、生産現場の視覚化が必須です。状況に応じて人員増や生産設備、生工程の見直しなどを行います。
配送リードタイム
配送リードタイムとは、製品の注文を受けてから納品にかかる期間を指します。出荷元から納品先までの距離や配送方法に影響を受けます。
トラックや飛行機、船などの乗り物に積んで配送・輸送するため、場合によっては納品完了までもっとも時間がかかります。自社で配送部門を持ったり、輸送業者と密にやりとりをしたりすることで、時間短縮が可能です。
リードタイムの数え方
リードタイムは基本的に営業日や日数で数えることが多いです。
買い手側のリードタイムは購入してから手元に荷物が届くまでと言う単純なものですが、売り手側のリードタイムは少々複雑です。売り手側は開発、材料調達、生産、配達のそれぞれにかかる時間が異なります。
ですから、商談をまとめる際には全体のリードタイムと各工程のリードタイムを詳しく把握しておく必要があるかと思います。
ビジネスにおいてこのリードタイムはとても重要になってきます。
発注されてから納品するまでにかかるリードタイムが短ければ短いほど買い手側は購入してくれる確率が上がります。
したがって、リードタイムを短縮することこそが売り上げに直結すると言えます!
「リードタイム」と「納期」は違う
リードタイムとは発注から商品が届くまでの期間を意味し、納期とはより具体的な納品、納入の期限日を意味する言葉であり、略さず描くと「納品期日」になります。
つまり、リードタイムは期間を指し、納期はより具体的な日付を指すという違いがあります。
【例】
- リードタイム3日間の商品…発注から3日前後で届く見込み。
- 納期○月○日の商品…納品の期日は○月○日で指定。または○月○日までに必ず届く商品。
- お届け予定1週間前後の商品…リードタイムが1週間前後
- 1週間後の母の日にお届け予定の商品…納期が母の日指定の商品
通販などを利用する際は、リードタイムと納期の違いに注意しましょう!
EC 業界におけるリードタイム競争
昨今色々な業種でECショップの展開をしている中、同じ価格・品質であればより早く受け取れる、つまりリードタイムの短い事業者が消費者から選ばれる傾向にあります。
輸送自体にかかるスピードを削減することは困難なため、受注からピッキング、梱包、出荷など、倉庫内での作業効率化がリードタイムの削減のため、より重要になってきています!
リードタイムを短縮するメリットとは
お客様満足度アップ
- お問い合わせや在庫確認等の対応品質の向上。
- EC競争が激化する昨今、納期を短縮することでお客様に喜ばれます。
- お客様満足度向上により、販売機会を見逃しません!
在庫コストカット
- 在庫の回転率を上げ、リードタイムを短縮することで在庫を抱えるコストを削減する。
現場対応力アップ
- 出荷作業や棚卸作業の効率アップ!
- 荷物の動きの流れをより効率化し、現場の改善に活用できる。
利益につながる
現場の対応力アップによりリードタイムの短縮が実現されれば、在庫を抱えるコストをカットすることができ、さらにお客様をお待たせすることなく満足度が上がり、利益に直結します!
リードタイムを短縮するデメリットとは
リードタイム短縮のため、計画を立てていく際に注意しなければならない事があります。
- 目的が「リードタイム短縮」になってしまい、品質を落としてしまう
- 災害や海外との取引であれば国際情勢などにより商品が納品できない場合に小ロットによる受注生産をしていると材料の生産停止や在庫が少ない分はやくに事業をまかなえなくなってしまうリスクがある
また、無理のある納期で作業工程の手抜きやミスを招く事や、不良品が増えれば、リードタイムも伸びる事による品質低下により、自社への信頼を失いかねません。
作業計画を見直す際に人材不足やスキル不足なども考慮して無理のない計画を立てる必要が有ります。現場の状況を把握し、現実的な作業計画にしていく事が大切です。
オージーフーズでのリードタイムの短縮方法
オージーフーズでも、もちろんリードタイム短縮のため日々改善を重ね努めています。
現場作業の電子化(ハンドスキャナーの使用)、在庫のロケーション管理などにより、キャンセルを最低限に減らすことが可能に、さらにお客様にいち早くお届けすることができます。
具体的な例
- 様々な規格(1kg、2kg、セット組みなど)の商品を前日までに作り込みしておくことで、伝票貼りのみで出荷が可能に!
- 出荷当日のお昼頃に受注を締めた商品を、その日の午後ピッキング作業をして、夕方のヤマト運輸の集荷便で出荷しています。
倉庫内でも電子化をすすめ、リードタイム削減を実現しています!
食品物流のプロの手を借りたい方はどうぞお気軽にオージーフーズ物流部までご相談くださいませ!