オージーフーズフードコーディネートチームブログ

料理写真撮影のカメラレンズのおすすめを料理撮影のプロが解説!

料理写真撮影のカメラレンズについて、プロのフードフォトグラファーが実際に料理写真撮影の現場で使っているおすすめのカメラレンズとその特長を解説いたします。

一眼レフカメラを使って撮影をする際、カメラ本体の機能だけでなくレンズ選びも写真の仕上がりを左右する重要なポイントになります。そこで、長年オージーフーズで料理専門のフードフォトグラファーとして働く私が使いやすいと感じるおすすめの逸品をご紹介いたします。

撮影例も多数掲載いたしますので、参考にどうぞ!

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは

ちなみに私はカメラはキヤノン派なので、ご紹介するレンズも全てキヤノンのものです!

料理写真撮影におすすめのレンズ1本目「ズームレンズ」

Canon EF24-105 F4L IS II USM

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(ズームレンズ)

まず1本目に持つレンズとしておすすめなのが「Canon EF24-105 F4L IS II USM」です。こちらのレンズは広角から中望遠をカバーしているズームレンズです。

例えば、レストランであればレストラン全体の広い範囲から食卓のお皿盛り等の手元までカバーできます。

もちろん料理に限らず、風景、スナップ、ポートレートなど様々なシーンで使用出来る万能選手。お出かけの時にこの1本があればどんなシチュエーションにも対応できると思います!

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おすすめのズームレンズで撮影した料理写真例

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(作品例1)

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(作品例2)

料理写真撮影におすすめのレンズ2本目「マクロレンズ」

Canon EF100mm F2.8 マクロ USM

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(100mmマクロ)

続いておすすめするのは「Canon EF100mm F2.8 マクロ USM」です。こちらは中望遠のマクロレンズです。

このレンズがお気に入りなのは、接写が出来るタイプというところ。被写体に0.31mまで寄って撮ることが出来ます。料理の繊細な動きを捉え、「臨場感溢れるシズル感たっぷりの写真を撮りたい!」という方におすすめです!

こちらのマクロレンズはボケ味が良く、個人的にとても好きなレンズの1本です。

簡単に特長を言うとしたら「グッと至近距離まで寄った写真も撮れて、背景もふわ~っとボケて、メリハリのある画になるのでおすすめ!」という感じです。

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単焦点レンズで撮影する時のポイント

ただし、こちらのレンズはズーム機能が無い単焦点レンズなので、構図を考えながら動く必要があります。

単焦点レンズとは、その名の通り「焦点距離がひとつしかない」レンズです。ズームレンズのようにリングをぐりぐり回せば距離が調整できて焦点が合うのではなく、ピントに合わせる(=焦点を合わせる)ために、カメラを構えた自分自身が動いて、被写体との良い距離を探す必要があります。

単焦点レンズを使う際は、ズーム機能を一切持っていないということを覚えておきましょう。

ちなみに、シズル感の見せ方」についてもっと知りたい方は、フードコーディネーターが書いたブログ記事もチェックしてみてくださいね!

「シズル感」とは目にした瞬間に食欲や購買意欲をビビッと刺激する感じのこと。「シズル感」は目で見て美味しさやみずみずしさが伝わる感じ、五感を刺激するような感覚のことをいいます。「シズル感」 の意味、用語の使い方、実例をフードコーディネーターが簡単にわかりやすく解説します。

おすすめのマクロレンズで撮影した料理写真例

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(作品例3)

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(作品例4)

料理写真撮影におすすめのレンズ3本目「単焦点レンズ」

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(50mm単焦点レンズ)

そして、もう一つおすすめするのは「Canon EF50mm F1.8 STM」です。

こちらは仕事用では無く、個人的に家で写真を楽しむ時に使っています♪

何と言っても160gという軽量で、見た目にも可愛く、さっと撮影をしたい時に重宝しています。それでいて、きれいなボケ味が楽しめ、「F値1.8」という明るいレンズです。

※F値とは「レンズが光を取り込む量を調整する値」です。F値が小さいほど明るく、F値が大きいほど光の量が絞られた写真になります。

こちらも単焦点レンズなので、被写体に合わせて自分が動いて構図を決める形になりますが、50mmという「人間が目で見ている状態に一番近い」画角で撮影できます。

その写真を見る人が、まるで自分の目でその写真の光景を見ているようなナチュラルな一枚になりますよ。

ブログで紹介する作品例は料理写真ですが、自分が見ている景色をそのまま映し出せるので、風景写真などにも適しています。

おすすめの50mm単焦点レンズで撮影した料理写真例

料理写真撮影のプロカメラマンが使うおすすめのカメラレンズとは(作品例50mm)

焦点距離50mmの単焦点レンズを買うときに注意したいこと

「50mmの単焦点レンズがおすすめ」と書きましたが、この「50mm」という表記がちょっとだけ複雑なんです。

お店に行くと分かりますが、それぞれのレンズには焦点距離という数値が「○mm」と書いてあります。ただし、その数値をそのまま使えるかはお手持ちのカメラの種類によるので要注意です!

自分が使うカメラの種類により、レンズの「○mm」数値は換算されます。変わります。

フルサイズ機というプロ仕様のカメラであればそのままの数値なのですが…。

まずは、お手持ちのカメラの種類を確認して、店員さんに聞いてみてください。カメラに合う換算値で「50mm相当のレンズ」を紹介してくれますよ!

レンズは大切な資産です。

「50mmって書いてあるレンズを買ったのに、なんか違う…?」という事態は避けたいですよね。安いお買い物ではないので、納得いくまで店員さんや詳しい人に相談して決めてくださいね。

※おすすめ2本目で紹介したマクロレンズについても同じことが言えます。

「100mmのマクロレンズ」でも、お手持ちのカメラの種類によっては換算値が変わりますので、撮りたい写真のイメージを店員さんに伝えて、店頭のサンプルを触らせてもらって、自分の目で見て確認するのが一番です。

カメラ以外にも必要な撮影機材の紹介

三脚について

料理撮影に必要な機材_三脚

イメージ通りの写真を撮るのって難しいですよね。特にカメラに慣れていないとブレてしまって思い通りに撮れないってことはありませんか。そんな時やはり三脚が大事なんです!

簡単に三脚の重要性とオススメの三脚についてお話させていただきます。

三脚の重要性

今のカメラはハイスペックなものが多いので手ぶれ補正機能がついているものがほとんどですが、手ぶれ補正機能があっても三脚が必要な場面をお伝えします。

暗い場所で撮影する時

夜景を撮りたい時や、室内が暗い場合は、シャッタースピードが落ちてしまいます。

そうなると必然的にブレてしまう可能性があります。シャッタースピードを上げるためにISO感度(明るさを調整する機能)を上げるとノイズの多い写真になってしまいます。そのようなことがおこらないように、三脚で固定します。

アングルを固定したい時

料理撮影の場合、スタイリング(食器や小物)のアタリを見て、盛り付けて、最終仕上げというように段階を踏んで確認しながら撮影していきます。

その場合、毎回アングルが違うというわけにはいきません。しっかりアングルを固定して、配置を確認し、照明の当たり具合や料理の見え方を確認し、最終仕上げをしていきます。微調整をしながらの撮影となりますので、三脚で固定することが大切です。

シズル撮影をする時

料理撮影の場合、おいしそうな瞬間を撮影することを「シズル撮影」と言います。

ジュースを注いでいるところ、お鍋がグツグツしているところ、サラダにドレッシングをかけているところなど、動いているところを寄って撮影することも多いです。その場合はアングルを決めて、ピントを合わせて、タイミングを見計らって撮影をします。その場合、三脚がないととても難しいと思います。

「シズル感」とは目にした瞬間に食欲や購買意欲をビビッと刺激する感じのこと。「シズル感」は目で見て美味しさやみずみずしさが伝わる感じ、五感を刺激するような感覚のことをいいます。「シズル感」 の意味、用語の使い方、実例をフードコーディネーターが簡単にわかりやすく解説します。

オススメの三脚

カメラ屋や家電量販店に行くと様々な三脚が売られています。初めて買う人はどれにしたらいいかわからないですよね。値段もピンキリです。ご自身の使う状況を考えて購入すると良いと思います。

プロ向けのものは三脚の背が高くて大掛かりな物が多いですが、おうちで撮影するくらいならテーブルの上に乗るサイズのミニ三脚があるだけでも撮影の仕上がりが見違えますよ!

また、素材で選ぶのも一つの方法です。

アルミ素材は低価格で購入できる初心者向けの三脚です。軽いので持ち運びが便利ですが、安定性に欠けていて振動を受けやすいというデメリットもあります。

それに比べ、カーボンは軽量なだけでなく、安定感が高い三脚です。アルミ合金製と比較すると値段は高めですが、撮影にこだわりたい方にオススメです。

価格は安いものですと1万円くらいから購入できます。それだと丈夫さにかけてしまう、軽すぎてしまうと思われる方は2~3万円のものが良いと思います。本格的なしっかりしたものが良いという人は3万円以上のものがオススメです。

三脚の人気ブランドはハスキー、ジッツォ、マンフロット、スリックがあげられます。

オージーフーズで使用しているのは、安定性の高い俯瞰撮影も対応できるものです。それぞれ特徴がありますので、自分好みの三脚を見つけてみてください。

映像モニターについて

料理撮影に必要な機材_映像モニタ

高額なカメラを購入して撮影しても編集はノートPCや古いモニターで行っているっていう人もいるかもしれません。しかしそれはもったいない!今見ているモニター上の写真はもしかしたら本来の正しい色を表示していないかもしれません。

映像モニターの重要性

写真はカメラやレンズなど入力機器だけではなく、撮影した写真を見るための出力機器も重要です。カメラがどんなに素晴らしくてもモニターが残念な感じではカメラの性能を生かしきれていないでしょう。

写真の出力方法は様々ですが最も一般的なのはモニターで表示することでしょう。撮影した写真をPCに取り込み、編集するのは全てモニター上で行うので、クオリティの高い写真に仕上げるためにはそれに見合ったモニターが必要なのです。

ここ数年でノートPCのスペックも上がり、高画質になっていますが、多くのノートPCのディスプレイは正しい色を出していないそうです。デスクトップPCの外付けモニターも4~5年ほど前のものは古くなり、液晶モニターは年を追うごとに色が徐々に変化していきます。

正確な写真を見たり編集したりするならそれなりのスペックを持った外部モニターが必要だと言えます。デスクトップPCをお使いの方だけでなく、ノートPCを使っている方も外付けモニターをオススメします。

映像モニターの選ぶ基準

価格、大きさ、カメラとの相性、解像度、スペックと映像モニターは多種多様です。まずは自分に合った画面サイズを選びましょう。

サイズが大きいと見やすくなりますが、より広い設置場所を確保する必要があります。また、画面の形によってワイド型とスクエア型があり、縦と横の長さが違うので使い勝手も異なります。画面の大きさや形だけではなく、様々な仕様や機能を備えています。

モニターの仕様や機能を知っていれば、自分に合った最適なモニターを選ぶことができます。自分の用途にあったモニターを使えば、より快適に作業できるでしょう。

オススメの映像モニター

オージーフーズで使用しているのはColorEdgeシリーズです。

多くの液晶モニターが、色の再現性や階調特性に関して厳密な管理を行なっていないのに対して、ColorEdgeは写真や印刷の業務で安心して使用できることを目標に開発されているそうです。高画質で忠実な色味で確認できるので、安心して撮影ができます。

機材が充実すると写真のクオリティもUPすると思います。

お気に入りの機材を見つけてカメラライフを楽しんでください♪

料理写真の撮り方についてカメラマンが書いた関連記事

実際に、紹介したレンズたちを駆使して現場で撮影を行っています。

機材のことだけでなく、料理写真の撮り方について私が書いた記事もございます。参考にご覧いただけたら嬉しいです。

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フードコーディネーターやフードフォトグラファーのお仕事が気になる方のために、オージーフーズのフードコーディネート事業部に所属している私たちがどんなお仕事をしているかを写真と動画で詳しくレポートいたします!ここだけのお話しもあるので必見のブログです(笑)

あとがき

今回お伝えしたレンズは私なりに使いやすいと思うお気に入りのレンズたちです。長年にわたり料理撮影を専門に行っているオージーフーズのフードコーディネート事業部のお気に入りレンズ、使いやすいおすすめのレンズたちですよ。

「料理の写真が好きで撮りたいけど、種類がいっぱいあって、どれを選べば良いの分からない…」と悩んでいる方へ。そんな方にこのブログを参考にしていただけたら幸いです。

実際には、料理を美味しそうに撮れる「正解のレンズ」というのはありません!

レンズにはそれぞれ特長があり、それを知る事で様々な表現が可能になり、より写真を楽しむ事ができますよ♩

まずは参考になるような素敵な写真をたくさん見て、自分がどんな写真を撮りたいか明確にイメージをするところから始めると、自分に必要なレンズが分かると思います。

そしてレンズを手に入れたら、どんどん撮って感覚を掴む事が大切です。

失敗写真もそれはそれで楽しんでみてください!

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フードフォトグラファー小牧

2011年入社。好きな食べものはタイ風サラダの「ヤムウンセン」です。オージーフーズに入社する前からフード系のカメラマンとして活動していました。料理の撮影はお任せください。夢は色々な国に行って写真を撮ることです!

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